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シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第4弾! 「α-トコフェロール(ビタミンE)の安定性の改善」

2019.11.11

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第4弾!
「α-トコフェロール(ビタミンE)の安定性の改善」
 α-トコフェロールは脂質の過酸化防止効果による脂質含有食品の保存剤として利用されており、食品中のカロテン類の保護や魚肉製品の酸化防止に有効であることが知られています。医療用途では、脂肪減少、血流流動性の改善、閉塞性動脈硬化症や癌(特に喫煙による)の予防目的で利用されています。また、化粧品分野でもサンケア用に、紫外線によって発生した活性酸素の除去や老年性シミの減少目的で利用されています。

トコフェロールは酸化防止の目的で様々な分野で利用されているものの、その安定性は低く、酸化防止効果の持続性に欠けるという問題点があります。

今回はトコフェロールのCyD包接による安定性の改善効果(グラフ)について紹介したいと思います。

 γ-CyDに包接されたトコフェロールは220℃という過酷な条件下でも安定であることが示されました(グラフ)。UV-A/UV-Bに対しても安定化が確認されており、太陽光に曝される数時間の外出時に使うスキンケア用品に有効であることが報告されています。

またトコフェロールをCyDで包接させることによる活性の向上にも寄与することも報告されています。

参考資料:シクロデキストリンの応用科学

不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はα-トコフェロールの安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

トコフェロールとシクロデキストリン.png

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第3弾! 「レチノール(ビタミンA)の安定性の改善」

2019.10.29

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第3弾!
「レチノール(ビタミンA)の安定性の改善」
 レチノールは、緑黄色野菜に含有されるβカロテンから体内で必要量だけ、レチノールに変換されるている成分です。体内で変換されるので食品としてはレチノールを摂取する必要はありませんが、化粧品分野では、レチノールは皮膚のしわや傷痕を減少させ表面を滑らかにするなど、老化防止に対して有効な成分です。
しかし、酸化に対して非常に不安定な成分であり、室温で簡単に分解することが化粧品への利用の妨げとなっている。レチノールを酢酸やパルミチン酸でエステル化して安定化させることで、一部商品化されているが、園エステル類の老化防止効果はレチノールの10分の1以下といわれています。また、リポソームでのマイクロカプセル化や抗酸化物質であるブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)などを併用する手法も提案されているが、その安定性において満足できるものとは言い難い。しかしγ-シクロデキストリン(CyD)を用いることで、レチノールはほぼ完全な安定化が実現されています。
今回はレチノールのシクロデキストリンによる安定性の改善効果(グラフ)について紹介したいと思います。
 レチノールをγCyD包接化クリームやリポソームマイクロカプセル化クリーム、BHA安定化クリームに配合し室温貯蔵しレチノール残存量を測定した結果室温貯蔵24週間後においてγCyD包接化クリームに配合したレチノールはほとんど減少していませんでした。(グラフ)
参考資料:シクロデキストリンの応用科学
不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はレチノールの安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

レチノールの室温貯蔵による安定性.png

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第2弾! 「αリポ酸の安定性の改善」

2019.10.29

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第2弾!
「αリポ酸の安定性の改善」
 αリポ酸は、老化などに関与する活性酸素による酸化ストレスを減少させる抗酸化」物質としてサプリに最近用いられている物質です。αリポ酸は分子内にジスルフィド結合を有しているため熱、光などの物理的な影響や、空気(酸素)、水、薬理活性物質との共存などの化学的な影響によって重合体を生成しやすく、分解生成物として揮発性硫黄物質を発生する不安定な物質です。そこで、安定化のためにはこの物理的、化学的な影響を受けない条件で保存しなければならず、医薬用としては1回の投与量を遮光アンプルに封入して、冷暗所に保存する方法が採用されています。しかしながら、アンプルの製造や包装には費用がかかってしまいます。最近ではαリポ酸を含有するサプリメントが製造販売されておりαリポ酸の安定化にもシクロデキストリン(CyD)が寄与しています。
今回はαリポ酸のγ-CyDによる安定性の改善効果について紹介したいと思います。
 αリポ酸を各種CyD包接により安定化試験は遮光、温度70℃、湿度を飽和状態にした条件下でそれぞれαリポ酸を20%含有する各種CyD包接体を2時間放置した。その結果何れのCyDを用いてもαリポ酸の安定性は高まることが分かった。γCyD>βCyD>αCyDの順で、γCyDによってαリポ酸の安定性は最も向上した(グラフ1)
次にαリポ酸と各種食品素材との相性についての検討も行なった。αリポ酸はビタミンEなどの抗酸化物質存在下で分解してしまう。αリポ酸を5%含有する各種CyD包接体とαリポ酸含有と等量のビタミンEを混合し、遮光、室温下という温和な条件下で保存して、αリポ酸の安定性を検討した結果、αリポ酸γCyD包接体を用いた場合には、ビタミンE存在下であっても、αリポ酸の非常に高い安定性が得られていた。(グラフ2)
参考資料:シクロデキストリンの応用科学
不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はαリポ酸の安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

αリポ酸CyD包接体の安定性.png

ビタミンEとの共存下におけるαリポ酸の安定性 (グラフ2).png

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第1弾! 「コエンザイムQ10の安定性の改善」

2019.10.10

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第1弾!
「コエンザイムQ10の安定性の改善」
 ビタミンQと呼ばれている補酵素Q10は強力な抗酸化作用があるため、最近では様々なサプリ使用されています。人体内で合成されます、しかしながらコエンザイムQ10の生合成能力は20歳前後から急激に低下してくるため健康維持などの目的で毎日摂取する人が増えています。
コエンザイムQ10は光や熱に非常に弱い物質であり、ビタミン類や他の抗酸化物質とともに配合することにより速やかに消失してしまう不安定な物質です。またコエンザイムQ10は不安定性とともに低吸収性の問題もあります。通常のサプリメントでコエンザイムQ10を摂取しても、その吸収率はきわめて低く水の溶解性が非常に低いためと考えられています。
今回はγ-CyD包接化による安定化の検討について紹介したいと思います。
 日光露光下での検討(グラフ1)や高温下での検討(グラフ2)
コエンザイムQ10のデンプン混合物、市販の水溶性コエンザイムQ10、γ-CyD包接体の安定性の比較をすると日光露光下で、デンプン混合液、及び水溶性コエンザイムQ10の場合ではコエンザイムQ10は5時間で急速に減少し、25時間後にはほとんどなくなっている。ところが、γ-CyDで包接したコエンザイムQ10は、25時間後でも50%の減少にとどまっている。(グラフ1)また、高温環境での劣化もまったくみられなかった。(グラフ2)またCyDは、ビタミン類と混ざっているコエンザイムQ10の安定性の改善にも効果があります。コエンザイムQ10の各種CyD包接体にビタミンCとビタミンEをそれぞれ配合し、40℃遮光条件下にて安定性評価を行なっています(グラフ3、グラフ4)。いずれの検討結果においても、γ-CyDを用いた包接体で90%の高い残存率を示しています。
この結果より、α-CyDでもβ-CyDでもなく、γ-CyDで包接させた場合でのみコエンザイムQ10の安定性が保たれていることが示されています。
参考資料:シクロデキストリンの応用科学
不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はコエンザイムQ10の安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

日光露光下、45℃でのコエンザイムQ10.png

高温下(60℃)でのコエンザイムQ10.png

40℃、遮光下でビタミンCを配合した.png

40℃、遮光下でビタミンEを配合した.png

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第3弾! 「HP-β-CyDによる水難溶性物質の可溶化」

2019.10.3

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第3弾!
「HP-β-CyDによる水難溶性物質の可溶化」
 化粧品や医薬部外品には爽快感を求めるためメントールは必須な香料であります。しかしながらメントールは水難溶性なので配合するのが非常に難しいと考えられてきました。HP-β-CyDは含水エタノールにもよく溶けるのでメントールはHP-β-CyDとの包接複合体形成により水に溶けやすくなり配合可能な化粧品の範囲が大幅に広がりました。
今回はHP-β-CyDによるメントールの可溶化実験について紹介いたします。(グラフ)
β-CyDを用いた場合も溶解度は上昇しておりましたが、β-CyDの添加濃度が1w/vで頭打ちとなりました。しかしながらHP-β-CyDに関してはCyDの添加濃度依存的にメントールの溶解度が上昇しました。
このHP-β-CyDの特性及び前回紹介した特性を利用して低分子の界面活性剤や他の分散剤を使用せずに香料や有用成分を可溶化した化粧品や医薬部外品をつくることができるようになりました。またHP-β-CyDは少量の水の存在下で油性物質やコレステロール類と乳化させることにより安定な乳化物を得ることも出来ます。
化粧品分野で利用したい低分子成分などをお持ちの方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はHP-β-CyDによる水難溶性物質の可溶化について紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

HP-β-CyDによるメントールの可溶化.png

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第3弾! 「HP-β-CyDによる低分子物質の経皮吸収の抑制効果」

2019.9.26

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第3弾!
「HP-β-CyDによる低分子物質の経皮吸収の抑制効果」
 化粧品や医薬部外品には水難溶性物質や油溶性物質が配合される場合が多く、水系化粧品の場合これらの物質を均一に分散あるいは溶解させるために界面活性剤が用いられることがあります。
しかしながら、多くの界面活性剤は低分子であり皮膚から浸透性があるので皮膚トラブルの原因となる場合があります。一方で、CyDは比較的高分子であるため、皮膚からの浸透性はほとんどなく、疎水性の分子内空洞にこれらの物質を取り込んで包接複合体を形成して水溶性の分子カプセルを作ることが出来ます。包接複合体物質についても経皮膚吸収はほとんど起こらないので、皮膚トラブルの恐れがある低分子物質もCyDにより包接複合体の形で配合することで、化粧品や医薬部外品の安全性を高めることが出来ると期待されています。
化粧品用防腐剤の1種であるブチルパラベン(Butylparaben,p-安息香酸ブチル)のHO-β-CyDによる経皮吸収抑制効果について紹介いたします。(グラフ)
ブチルパラベンは他のパラベン類よりも防腐効果が高く、低濃度で使用可能なため化粧品分野では有用な添加物の1つと考えられているが水に対する溶解度が低いために使用は限定的となっています。グラフに示しているように、HP-β-CyDは包接物を形成させることで、ブチルパラベンの皮膚透過性を大幅に抑制することが出来ます。試験は.01%(w/v)のブチルパラベン溶液を比較の対照として、同濃度のブチルパラベン溶液に2.0%(w/v)になるようにHP-β-CyDを添加した溶液を用いて浸透量を測定。
HP-β-CyDを用いることで低分子物質の皮膚からの吸収を抑え皮膚トラブルの少ない化粧品を開発することができるのではないかと考えられます。安全性が高く皮膚にダメージがない化粧品は化粧品分野において重要なものであり、さらにCyDが化粧品分野に寄与できるような研究等も進めていきたいと思います。
化粧品分野で利用したい低分子成分などをお持ちの方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
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今回はHP-β-CyDの経皮吸収抑制効果について紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

HP-β-CyDによるブチルパラベンの経皮吸収抑制.png

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第2弾! 「ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリンのフレグランス成分の安定化効果」

2019.9.17

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第2弾!
「ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリンのフレグランス成分の安定化効果」
 以前のシクロデキストリン(CyD)の役割第1弾!「香気物質などの揮散しやすい成分の安定化」でも紹介を行ないましたが、化粧品においても香気成分(フレグランス)は主要な配合成分であり、その安定化は非常に重要なテーマでもあります。特に、テルペン類などの揮発性の強い香気成分の安定化は必要性が高いといわれております。
HP-β-CyDを配合したシトラス系フレグランスの36℃での香り持続効果(グラフ1)及び化粧品や医薬部外品の香料としてかなりの量が使用されているメントールとHP-β-CyD包接物溶液の60℃での安定化(徐放)効果(グラフ2)、オイゲノール(Eugenol)含有香料の光に対する安定化効果(表1)について紹介いたします。
HP-β-CyDを配合したシトラス系フレグランスの人の体温に近い36℃での香り持続効果について、無添加は1時間後には香りの残存量が50%と半分になっていたのに対してHP-β-CyDを配合したものは香り残存率として75%以上を示した。また無添加のものは時間経過とともに香り残存率は徐々に減少し3時間後には25%を下回っていた。しかしながら、HP-β-CyDを配合したものは時間経過とともに少量の残存率の減少は確認されたが、3時間後においても香りの残存率は75%以上であった。(グラフ1)
メントールとHP-β-CyD包接物溶液の60℃での安定化(徐放)効果についてメントールはコロンや腋臭防止スプレーなどの香気成分によく利用されており、グラフ2に示しているように90時間という長時間にわたって徐々に香気成分を放出した。(グラフ2)
オイゲノール(Eugenol)含有香料の光に対する安定化効果について、HP-β-CyDを添加することで濃度依存的にオイゲノール香料の褐変を防止した。(表1)
HP-β-CyDは香料成分の安定化効果を持っており長時間にわたって徐々に香気成分を放出することから、持続性の高いフレグランス製品を開発することができます。また、天然抽出香料や各種色素の褐変や退色防止あるいは生理活性物質の酸化や変質防止に効果があるといわれています。
化粧品分野の香料の分野においてもHP-β-CyDは多く利用されており、今後さらなる発展が期待できるかもしれません。化粧品への香料の添加に関して徐放化もしくは酸化や変色をしてしまう成分等をお持ちの方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はHP-β-CyDのフレグランスの安定化について紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

HP-β-CyDによるシトラス系香料の香り持続性.png

HP-β-CyDによるメントールの安定化.png

HP-β-CyDによるオイゲノール香料の褐変防止.png

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第1弾! 「ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリンの保湿効果」

2019.9.12

ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリン(HP-β-CyD)の化粧品への応用第1弾!
「ヒドロキシプロピル化β-シクロデキストリンの保湿効果」
 一般にシクロデキストリン(CyD)は疎水性物質を分子内に取り込み包接化合物を形成することがよく知られています。代表的な化合物としてコレステロールなどのステロイド類、フラボノイドやタンニンなどの芳香族化合物、鎖状や環状の炭化水素類、脂肪酸類、さらには油類やアルコール類、一部のアミノ酸などはCyDと包接物を形成します。これらの化合物は化粧品分野においても重要な配合素材です。科学的に天然体(α、β、γ)CyDはおおむね水に対する溶解度が低く、化粧品でよく使用されるエタノールにはほとんど溶けない。特に包接物を形成するゲスト分子の数が他のα-CyDやγ-CyDに比べて圧倒的に多いβ-CyDの水への溶解度は2%以下であり化粧品や医薬部外品への応用には技術上の制約があった。β-CyD分子中の主にC2位をヒドロキシプロピル(HP)化したHP-β-CyDは水100 gに対して100 g以上溶解するばかりでなく、コロンなどに用いられる含水エタノール中でもかなりの高い溶解度を示し、化粧品素材として優れた特性を有するCyD誘導体といえます。
化粧品分野でCyD誘導体を利用する場合、包接能以外で最も重要な機能は保湿性と考えられます。
10%(w/v)に調整した各保湿剤を25℃の室温に48時間放置した後の水分保持力を水と比較したデータを紹介いたします。
HP-β-CyD、グリセリン、1,3-ブチレングリコールと水との比較を行なっております。その結果HP-β-CyDは一般に保湿成分として化粧品に用いられているグリセリンよりも高い保湿性を有していることが報告されています。この特性を活かし、人の皮膚に塗布されたときに揮発する水分を補足保持し潤いを与えることができますが、グリセリンは安価な物質なので、保湿機能だけを利用したHP-β-CyDの化粧品への利用は今のところ行なわれていません。しかしながらHP-β-CyDは高い溶解性と包接機能を有していますのでその機能を利用したくさんの化粧品が開発されています。
化粧品分野にもCyDが多く利用されており、今後さらなる発展が期待できるかもしれません。化粧品に添加したい成分等をお持ちの方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
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今回はCyDの化粧品への応用について紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

HP-β-CyDの保湿性.png

シクロデキストリン(CyD)の役割第7弾! 「食品中の不要成分の除去、低減化」

2019.9.10

シクロデキストリン(CyD)の役割第7弾!
「食品中の不要成分の除去、低減化」
最近は食生活に気をつけている方が多く、高脂血症あるいは肥満気味の方は高コレステロール食品である卵や乳製品の摂取量を制限している場合が多い。
欧州ではコレステロールを低減化した乳脂を用いて低コレステロールバターが大量に生産されています。
またアメリカにおいては、β-CyDを用いて卵黄からコレステロールを低減化した低コレステロール全卵が工業生産されたこともあります。
日本においても、卵黄からのコレステロールを低減化が試みられ、出汁まき卵や茶碗蒸しなどに加工されたことがあります。卵黄中にはβ-CyDと包接物を形成しにくいエステル化コレステロールが約20%含まれているため、コレステロール類を完全に除去することは不可能であるが、含まれる量の80%程度までは除去可能である。(グラフ)
β-CyDを利用した低コレステロール全卵は、加工時の卵黄の変性防止用として添加する食塩が完全に除去できないことやビタミン類などの低分子物質が同時に除去されるなどから栄養学的に未処理卵と同一物ではない。
今後はコレステロールのみを除去できるような改良等も必要と考えられる。
お菓子作りにCyDを利用してみたい方や、食品中の不要な成分を除去、低減したい方は、下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回は2弾連続の紹介となりました、引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

シクロデキストリン(CyD)の役割第6弾! 「乳化性や起泡性の改善」

2019.9.10

シクロデキストリン(CyD)の役割第6弾!
「乳化性や起泡性の改善」
油性成分とシクロデキストリン(CyD)を水存在下で強く攪拌すると乳化状態になることはよく知られており、この作用を利用して各種ドレッシング類が開発されています。
また卵白中に少量のβ-CyDを添加して強く攪拌することで卵白の起泡性を大幅に向上させることができ、ケーキなどのお菓子類の製造に利用されています。
今回はあと一つCyDの役割について紹介したいと思います。
シクロデキストリン(CyD)の役割第7弾!
「食品中の不要成分の除去、低減化」
最近は食生活に気をつけている方が多く、高脂血症あるいは肥満気味の方は高コレステロール食品である卵や乳製品の摂取量を制限している場合が多い。
欧州ではコレステロールを低減化した乳脂を用いて低コレステロールバターが大量に生産されています。
またアメリカにおいては、β-CyDを用いて卵黄からコレステロールを低減化した低コレステロール全卵が工業生産されたこともあります。
日本においても、卵黄からのコレステロールを低減化が試みられ、出汁まき卵や茶碗蒸しなどに加工されたことがあります。卵黄中にはβ-CyDと包接物を形成しにくいエステル化コレステロールが約20%含まれているため、コレステロール類を完全に除去することは不可能であるが、含まれる量の80%程度までは除去可能である。(グラフ)
β-CyDを利用した低コレステロール全卵は、加工時の卵黄の変性防止用として添加する食塩が完全に除去できないことやビタミン類などの低分子物質が同時に除去されるなどから栄養学的に未処理卵と同一物ではない。
今後はコレステロールのみを除去できるような改良等も必要と考えられる。
お菓子作りにCyDを利用してみたい方や、食品中の不要な成分を除去、低減したい方は、下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回は2弾連続の紹介となりました、引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

β-CyDによる卵黄からのコレステロールの除去.png

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