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シクロデキストリン(CyD)による揮発性低分子の粉末安定化(第二弾)!

2021.7.27

こんにちは。副社長の石橋です。

各種CyDは有機分子に対して強い包接能を持つため様々な揮発性低分子の粉末安定化に利用されています。今回は二酸化炭素の粉末安定化について紹介いたします。

 

 

α-CyDは二酸化炭素に対して最も高い吸着能力を持つことが報告されています。

α-CyD100 gを耐圧容器に入れ8 kg/ cm2の圧力の二酸化炭素を20℃で20時間接触させると約4 g重量が増加(包接化)した。またβ-CyDにおいても同条件で3.5 g包接化し、γ-CyDやデンプンではほとんど包接化できていなかった。

各CyDの二酸化炭素吸着能力の比較グラフ.png

 

このことからα-CyDを用いることで二酸化炭素を粉末にすることが出来ます。

二酸化炭素を粉末化することでどのような活用方法があるのか?

CO2を含有したケーキやカステラの調理方法が紹介されていました。

ケーキに関して、ケーキ重量はCO2-α-CyDを入れたものと入れていないもので同じであったが、容積に関してCO2-α-CyDを加えたケーキは約2倍量に増えて、ソフトで口解けが良好であったと報告されています。

またカステラに関してもCO2-α-CyDを加えたものは加えていないものと比較して約1.5倍量容積が増加している。しかし1日たったらCO2-α-CyDを加えたものも加えていないものも容積は同じになっておりフワフワ感はなくなっていたと報告されています。

 

自分はほとんど料理をしないので、二酸化炭素の粉末を料理に利用するといった発想はありませんでしたが、CO2-α-CyD入りのケーキやカステラ食べてみたいです!

 

今後ケーキやお菓子用のCyD関連商品の開発を行うかもしれません!?

 

CO2-α-CyD入りのパンなどあったらフワフワで美味しそうですね!

 

 

今回は二酸化炭素の粉末化に関して紹介しましたが次回はエチレンガスの粉末化について紹介したいと思います。

 

今後もシクロデキストリンの機能についてやサイディンでの日常について更新してい

きますので、どうぞよろしくお願いします!

 

【問い合わせ先】

 株式会社サイディン

 Email:cyd@cyding.jp

 TEL:096-371-4862

参考:食品開発者のためのシクロデキストリン入門