こんにちは。副社長の石橋です。
今回は健康によいが渋みが強いため服用が敬遠されがちな成分である霊芝(マンネンタケ)の成分に対するCyDの渋み低減効果について紹介したいと思います。
漢方薬として知られている霊芝は主として広葉樹に寄生するハラタケ目サルノコシカケ科に属する茸類である。
霊芝エキスには、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)と呼ばれる「活性化能および活性酸素種除去能」を含有することから、抗腫瘍作用、血圧降下作用、血糖値降下作用、抗血栓症作用、抗アレルギー作用などの薬理活性を有することが報告されています。
しかしながら、霊芝エキスのもつ渋みのために、健康食品素材としての利用には制限があります。
そこで霊芝エキスの有用な薬理活性を保持したまま渋みを抑制するためにCyDによる渋みの抑制が試みられました。
霊芝エキスの渋み低減試験
・霊芝約50 gを水で軽く洗い、800 mlの水に加えて、10 分弱火で沸かす。その後、15 分強火で沸かす。自然冷却し霊芝抽出液を作製。
・50 mlずつに抽出物を分け各種CyDを2 gずつ測り取り、それぞれ抽出物に添加
・溶液の渋みを5段階で評価
結果α、β、γ-CyD全てのCyDにおいて渋みの抑制効果が確認されました。その中でも特にγ-CyDの渋みの抑制作用が強く次にγ-CyD濃度依存的に渋みが抑制できるか試験が行なわれました。
その結果γ-CyDは濃度依存的に霊芝エキスの渋みを抑制することがわかりました。
CyDを利用して渋みを抑制することで健康な成分であるが、利用しにくい成分を利用しやすくすることで新たな商品が開発できるのではないでしょうか。
今後もシクロデキストリンの機能についてやサイディンでの日常について更新していきますので、どうぞよろしくお願いします!
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TEL:096-371-4862
参考:食品開発者のためのシクロデキストリン入門