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シクロデキストリン(CyD)の役割第6弾! 「乳化性や起泡性の改善」

2019.9.10

シクロデキストリン(CyD)の役割第6弾!
「乳化性や起泡性の改善」
油性成分とシクロデキストリン(CyD)を水存在下で強く攪拌すると乳化状態になることはよく知られており、この作用を利用して各種ドレッシング類が開発されています。
また卵白中に少量のβ-CyDを添加して強く攪拌することで卵白の起泡性を大幅に向上させることができ、ケーキなどのお菓子類の製造に利用されています。
今回はあと一つCyDの役割について紹介したいと思います。
シクロデキストリン(CyD)の役割第7弾!
「食品中の不要成分の除去、低減化」
最近は食生活に気をつけている方が多く、高脂血症あるいは肥満気味の方は高コレステロール食品である卵や乳製品の摂取量を制限している場合が多い。
欧州ではコレステロールを低減化した乳脂を用いて低コレステロールバターが大量に生産されています。
またアメリカにおいては、β-CyDを用いて卵黄からコレステロールを低減化した低コレステロール全卵が工業生産されたこともあります。
日本においても、卵黄からのコレステロールを低減化が試みられ、出汁まき卵や茶碗蒸しなどに加工されたことがあります。卵黄中にはβ-CyDと包接物を形成しにくいエステル化コレステロールが約20%含まれているため、コレステロール類を完全に除去することは不可能であるが、含まれる量の80%程度までは除去可能である。(グラフ)
β-CyDを利用した低コレステロール全卵は、加工時の卵黄の変性防止用として添加する食塩が完全に除去できないことやビタミン類などの低分子物質が同時に除去されるなどから栄養学的に未処理卵と同一物ではない。
今後はコレステロールのみを除去できるような改良等も必要と考えられる。
お菓子作りにCyDを利用してみたい方や、食品中の不要な成分を除去、低減したい方は、下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回は2弾連続の紹介となりました、引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

β-CyDによる卵黄からのコレステロールの除去.png