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シクロデキストリン(CyD)の役割第4弾! 「苦味、渋みなどの呈味性改善(マスキング)」

2019.9.3

シクロデキストリン(CyD)の役割第4弾!
「苦味、渋みなどの呈味性改善(マスキング)」
苦味は味覚の一つで適度な苦味が飲料や食品を美味しくする要因となっていますが、あまりにも苦すぎるのは食品としては食べにくく問題であります。近年の健康ブームにより健康増進あるいは体調維持に有用であるが、同時に苦味や渋みを有する成分が多く有用成分を高濃度で配合すると、苦味や渋みが強くなるため苦みや渋みを抑制する技術が求められています。各種シクロデキストリン(CyD)はこれらの有用成分を包接して呈味性を改善する場合が多く、緑茶に含有しているカテキン類を配合した渋みを抑制した飲料はCyDによる渋み抑制の使用例として代表的であります。

今回は苦味や渋みを有する食品成分としてウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、高麗人参、紫ウコンガジュツ(紫ウコン)、イチョウ葉、霊芝のエキス及び緑茶ポリフェノールを例としてCyDによる呈味抑制効果について紹介いたします。
各CyD添加量はサンプルの液量に対して霊芝の場合が0.9%(w/v)、緑茶ポリフェノール(ポリフェノール含量:25%)の場合を1.0%、その他は0.8%とし官能検査法によりデキストリンと比較した場合の相対的な苦味や渋みの度合いで示した。
表に示しているように、いずれの場合もβ-CyDがこれらの食品成分の呈味を最も抑制し、α-CyDにが呈味抑制効果はほとんどなかった。
参考資料:ナノマテリアルシクロデキストリン
ここでは示していませんが、ブドウ種子やオリーブ種子中のポリフェノール類やニガウリエキスなどの苦味や渋みもβ-CyDを用いることで抑制できるとうい報告も存在しています。
このCyDによる呈味改善効果は高カテキン飲料だけではなく、各種野菜ジュース、乳性飲料、豆乳、各種健康飲食品などにも応用されています。特殊な使い方としてドレッシングにCyDを添加することで野菜のエグ味や辛味が抑制され、野菜サラダをおいしく食べることができることも知られています。
健康の維持に有用な成分であるが苦味や渋みが強い成分を高濃度で食品等に応用させたい方は、下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にて検討試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

各種CyDによる苦味の抑制.png