STAFF BLOG

タンパク質のための新規 pH 応答型制御放出キャリア:メチル-β-シクロデキストリンポリロタキサンを基盤としたコアセルベート

2018.5.18

最近西田らは、メチルβシクロデキストリンから成るポリロタキサンが、LCST 以上の温度でコアセルベートを形成すること利用して、タンパク質デリバリーキャリアを構築した。ポリロタキサン中には酸性で分解される結合様式を導入し、酸性条件下でタンパク質を放出する工夫を施した。本コアセルベートには、アルブミン、リゾチーム、βガラクトシダーゼなど、種々のタンパク質を封入可能であった。また、コアセルベートからのタンパク質の放出は、中性 (pH 7.4) よりも酸性 (pH 5.0) において増大した。さらに、アルブミン封入コアセルベートを皮下投与すると、アルブミン単独に比べ、投与部位における滞留性が著しく増大した。このように、メチルβシクロデキストリンポリロタキサンから成るコアセルベートは、新規タンパク質キャリアとして有用であることが示唆された。

 

参考論文

pH-Responsive Coacervate Droplets Formed from Acid-Labile Methylated Polyrotaxanes as an Injectable Protein Carrier.

Kei Nishida et al.

Department of Organic Biomaterials, Institute of Biomaterials and Bioengineering, Tokyo Medical and Dental University

Biomacromolecules, in press (2018).

Current Impact Factor of 5.246 (2017 Journal Citation Reports)

Verified by MonsterInsights