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事実上不溶性の薬物の経角膜透過を促進するためのβ-シクロデキストリン統合ミセル分散液の最適化

2018.8.7

現在、抗真菌薬の効率的な眼内薬物送達システムの開発は、広範に広がっている眼の真菌感染に立ち向かい根絶する。トリアゾール抗真菌剤であるイトラコナゾールは、角膜に浸透しその後その有効性は制限される。この研究の目的は、溶解および浸透増強剤として作用するβ-シクロデキストリンの存在下において最小量の界面活性剤を利用することでイトコナゾールの角膜浸透を増強させることである。界面活性剤の組成を選択するための最初のスクリーニングの後にβ-シクロデキストリン統合ミセル分散液(CCMD)を調製した。調整は改良された溶融分散技術によって行なわれた。調製したCCMDはそれらの粒子サイズ、ゼータ電位および可溶化効率によって特性が明らかになった。最適な処方は、要因反応表面解析及基づいて選択され、17:1 界面活性剤:薬物、30:1シクロデキストリン:薬物比及び0.02%ポリエチレンオキシドで構成されていた。この処方はインビトロにおいて放出、透過型電子顕微鏡による画像化、粘膜接着、安定性を含めて特徴付けされ加えて、最小阻止濃度を決定した。さらに、生体外/生体内透過、安全性および有効性プロファイルを決定した。最適化されたCCMD処方は、ウサギの角膜試験から有意に安全で、安定で、粘膜接着性であり、浸透するのに効率的であることが見出された。結果として、最適化されたCCMD製剤は有望で安全であり、大部分の抗真菌薬を含む親油性薬物の経角膜送達のための効率的なプラットフォームとなりうる。

参考論文
Optimization of β-Cyclodextrin Consolidated Micellar Dispersion for Promoting the Transcorneal Permeation of a Practically Insoluble Drug.
Sayed S1, Elsayed I2, Ismail MM3.
1 Department of Pharmaceutics and Industrial Pharmacy, Faculty of Pharmacy, Cairo University, Cairo, Egypt.
2 Department of Pharmaceutics and Industrial Pharmacy, Faculty of Pharmacy, Cairo University, Cairo, Egypt; Department of Pharmaceutical Sciences, College of Pharmacy, Gulf Medical University, United Arab Emirates. Electronic address: ibrahim.elsayed@pharma.cu.edu.eg.
3 Department of Microbiology and Immunology, Faculty of Pharmacy, Cairo University, Cairo, Egypt.
International Journal of Pharmaceutics October 2018
Current Impact Factor of 3.649