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シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第7弾! 「リノール酸(ビタミンF)の安定性の改善」

2019.12.12

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第7弾!
「リノール酸(ビタミンF)の安定性の改善」
 リノール酸、アラキドン酸、γ-リノレン酸などのω6系不飽和脂肪酸やα-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)などのω3系不飽和脂肪酸など、どれも体に必須の脂肪酸として食品分野で広く利用されています。これらの脂肪酸は、空気中の酸素によって過酸化物へ変換されやすく、酸化によって味・においや安定性に悪影響を及ぼします。 このような理由から、CDによる安定化が求められていました。

今回はリノール酸のCyD包接による安定性の改善効果(グラフ)について紹介したいと思います。

 リノール酸の安定化には、CyDの中でα-CyDがもっとも有効であることが報告されておりそのリノール酸に対してα-CyDを1~4当量用いて包接複合体を作製し、空気中45℃の条件下で、リノール酸の安定性を評価したものでほぼ完全にリノール酸が安定化できることが示されています。

またリノール酸はビタミンFとして生理活性物質エイコサノイド合成の必須成分でありますがある研究でメラニン生成抑制作用(シミ改善、美白効果)も明らかになっております。

参考資料:シクロデキストリンの応用科学

シクロデキストリン不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はリノール酸の安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

リノール酸CyD包接体熱安定性.png

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第6弾!

2019.12.5

シクロデキストリン(CyD)の機能性素材、化粧品素材の安定化第6弾!
「ファルネゾール(イソプレノイド)の安定性の改善」
 ファルネゾールをはじめ、スクアレン、ビタミンK2、コエンザイムQ10、モノテルペン類、セスキテルペン、ジテルペン類などのさまざまなイソプレノイド骨格を有する薬理活性物質が食品や化粧品の機能性素材として利用されています。いずれもメバロン酸から生合成される天然物でありますが、イソプレノイド骨格は安定ではなく、そのイソプレノイドからの分解生成物が安全とはかぎりません。酸や酸素と光により発生するヒドロキシラジカルが触媒となり、ある条件下ではトランス体から非天然体のシス体への平衡反応も進行します。さらにイソプレノイドの場合には、この反応はごく一部に過ぎず、酸化反応による過酸化物質や酸化分解物の形成など、多くの安全に対する問題があります。コエンザイムQ10を配合したというだけでは、健康食品として健康に配慮したとはいえず、安定化させて始めていえるのではないかと考えられます。

今回はイソプレノイド類の1つであるファルネゾールのCyD包接による安定性の改善効果(グラフ)について紹介したいと思います。

 γ-CyDに包接されたファルネゾールとγ-CyDに包接させずにただ混合したものを50℃にて保存を行なった結果、γ-CyDとファルネゾールをただ混合したものは100日後において含有率が2%程度に減少していたが、γ-CyDで包接したファルネゾールは100日後の含有率は10%だった。

以上よりファルネゾールはγ-CyDと包接体を形成することで安定性を向上させることが報告されています。

参考資料:シクロデキストリンの応用科学

シクロデキストリン不安定な機能性成分を安定化させたいと考えられている方は下記の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい!!弊社にてその成分に最適なCyDの選定試験を実施いたします。
http://www.cyding.jp/
今回はファルネゾールの安定性の改善ついて紹介させていただきました。引き続きシクロデキストリン(CyD)の役割について紹介したいと思います!

ファルネゾールのCyDによる安定化.png