STAFF BLOG

スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン及びアルギン酸プロピレングリコールがクロザピンの溶解度に及ぼす影響

2018.08.29

クロザピン(CLZ)は、統合失調症の治療に使用される非定型抗精神病薬であり、水への可溶性が不十分である(0.05mM)。本研究では、β-シクロデキストリン(CD)およびその誘導体がCLZの溶解度に及ぼす影響を調べた。 CLZの溶解度を測定して溶解度相図を作成し、水溶液中のCLZとスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD)間の相互作用をプロトンNMR及び2D-ROESY NMRにて観測した。さらに、各ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、プロピレングリコールアルギン酸(PGA)等を含む水溶性ポリマーとSBE-β-CDとのCLZの溶解性に対する相乗効果を調べた。結果は、CLZの溶解度はSBE-β-CD(15mM)溶液中において1w / v%PGAに対する溶解度が7.6mMであり、PGAを含まないCLZの溶解度のほぼ4倍であることを示した。対照的に、水溶液中の1w / v%PGAによるCLZの溶解度は、SBE-β-CD (15mM)溶液中のCLZの溶解度に対して1/3減少していた。 2D-ROESY NMRは、CLZ / SBE-β-CD / PGA三元複合体が形成されたことを示した。 PGAとSBE-β-CDの組み合わせはCLZの溶解性を増強することが判明した。
参考論文
Effect of sulfobutyl ether-β-cyclodextrin and propylene glycol alginate on the solubility of clozapine
Furuishi T1, Sekino K1, Gunji M1, Fukuzawa K1, Nagase H2, Endo T3, Ueda H1, Yonemochi E1.
1 Department of Physical Chemistry , School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, Hoshi University , 2-4-41 Ebara, Shinagawa-ku , Tokyo , 142-8501 , Japan.
2 Central Research Laboratories , School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences, Hoshi University , 2-4-41 Ebara, Shinagawa-ku , Tokyo , 142-8501 , Japan.
3 School of Pharmacy, Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences , 1432-1 Horinouchi , Hachioji , Tokyo 192-0392 , Japan.
Pharm Dev Technol. 2018 Aug 21
Current Impact Factor of 1.945